共用部分の電気料金

2008/12/15  共用部分の電気料金の削減 (1)

 

 共用部分の電気料金の削減

 マンション管理組合では、共用部分における電気料金の削減のため、さまざまな対策を行っているところが多くあります。照明器具の省エネタイプへの変更、節電タイプの機器への交換等もありますが、今回は受電設備、あるいは電力会社との契約の見直しについて考えます。

 

1.電力会社との契約の見直し


 a.契約容量のチェック


   共用部分の設備機器の更新の際、モーター容量の変更やシステムの変更によりマンション全体の負荷設備容量が少なくなっている場合があります。この場合その旨を電力会社に届出し、電力会社との契約見直しにより電気料金を削減することができます。


    設備機器更新の例
 ・エレベーターの巻上機の交換等
 ・給排水設備のポンプの改修工事
 ・給水方式の変更
 ・機械式駐車場から自走式への変更

 

 b.低圧高負荷契約の採用


   多くのマンションでは、「従量電灯C」と「低圧電力」の契約を採用しています。「従量電灯C」契約は、電灯を多く使用するほど高くなる方式で、「低圧電力」契約は動力の使用に用います。
 「低圧高負荷契約」は、照明と動力を合わて多く使う場合、有利な契約方法です。基本料金は高くなりますが、電力量料金は電灯も、電灯の半分近い動力料金と同じという契約です。
  今までの共用部分の電気使用量のデーターを「低圧高負荷契約」で試算して見てください。照明を多く使用しているマンションでは電気料金が少なくなる場合があります、その場合は契約方法の見直しも一つの方法です。

 

 

2009/ 1/  5  共用部分の電気料金の削減 (2)

 

2.電子ブレーカーの設置による電子料金削減


 標準的な契約である負荷設備契約は、各設備容量の合計(KW)を契約容量としています。契約容量は機械の稼働状況、使用電力などにかかわらず設備容量の最大値になります。
 これに対して、「主開閉器契約」(ブレーカー契約)があります。設備容量にかかわらず、機械の稼働時のブレーカーに流れる電流値をもとに契約容量を決定します。現実には全動力設備が同時に稼働することは考えにくく、使用度に合わせて最適な契約電力に変更し契約容量を小さくして電気料金を削減しようとする方法です。

 

 a.電子ブレーカーの設置


  「主開閉器契約」に変更するには、最適使用度に電力をコントロールする「ブレーカー」を設置する必要があります。現在コンピューター制御のブレーカーが次々と開発されており、それらを総称して「電子ブレーカー」と言います。

 電子ブレーカーは、機械一式を購入する方法と一定期間の分割払いがあります。

 

 b.事前調査


  電子ブレーカーの設置するには、マンションの各動力設備の実際の電力使用状況を綿密に調査する必要があります。平日と土・日、昼と夜、夏季と冬季で使用状況が異なります。そのため測定データーを細かく取り、最適使用度にコントロールする電子ブレーカーの設置が必要となります。
  削減額を追求するあまり契約容量を下げ過ぎると、エレベーターや立体駐車場の運転時にブレーカーが落ち停止する等の事故が起こる事もありますので、十分注意して下さい。

 


 

2009/ 1/ 19  共用部分の電気料金の削減 (3)

 

3.「高圧受電」一括契約


 従来の低圧受電より電力量単価の安い業務用の高圧受電に契約を変更することで削減する方法です。高圧受電の容量規制が2004年に撤廃され、マンションの高圧一括受電が可能になりました。

 

 a.設備の切替


  高圧受電にあたり、設備の切り替え工事が必要となります。電力会社所有の変圧設備を撤去して新たに変圧器を設置します。また各戸への検針メーターブレーカーの設置が必要となります。

 

 b.「一括受電サービス」業者への委託


  高圧受電一括契約は、管理組合と電力会社との間で締結する必要があり、設備の保守、メンテナンス、法定点検、各戸検針や電気料金の請求・回収等も組合が行うこととなります。
  そこで、一般には「一括受電サービス」業者へ委託します。業者は、業者所有の変電設備のリース料や受電サービス業務の報酬として、電気代の削減分から一定の割合で対価を得る方法を取っています。共用部で最大で40%の電気料金を削減できた管理組合もあります。
  だだし、業者の倒産に伴う送電停止の危険性や、変電設備等が担保物件として撤去される恐れもあります。業者の選定には「倒産対策」がどうなっているのか確認する必要があります。

 

 c.区分所有者の「合意形成」


  このサービスを導入するには、専用部分は各戸で電力会社と従量電灯契約を結んでいるため、全戸分の契約廃止の申込書を電力会社に提出する必要があります。それぞれの区分所有者の事情もありますので、合意形成が重要となります。